『オーバーロードⅡ』レビュー

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過去5年間で最も気に入ったアニメクリシェの一つが、過剰なパワーを持つキャラクターです。ここで言うキャラクターとは、200話かけて圧倒的な強さを持つようになるキャラクターのことではなく(←悟空のことです)、むしろ第1話からトップレベルの強さを持つキャラクターのことです。これに当てはまるのが『ワンパンマン』のサイタマや『モブサイコ100』のモブであり、『ソードアート・オンライン』のキリトもある程度これに相当するかもしれません。こういったキャラクターがいると、アニメの楽しみも倍増します。

そしてその典型的な例が、『オーバーロードⅡ』の主人公であるアインズ・ウール・ゴウンです。シーズン1終了後、アインズの活躍を再び見ることができると期待していたのですが、期待はずれでした。シーズン1ではアインズのみに焦点が当てられていましたが、シーズン2では、他のマイナーなキャラクターや政治的な物語の展開に焦点が当てられていました。

シーズン2も、始まりの部分では、アインズの世界について、魅力的なストーリーの側面や事実がいくつも描かれていました。ただこのサスペンスも、話が進む間にどんどん勢いが弱くなり、13話に至る頃には確実に息切れしていました。結局、シーズン終了までにこうした要素が戻ってくることはありませんでした。作者には、次期でこういった問題を解決してくれることを期待しましょう。(ネタバレ注意:そうはなりません…)

シーズン2では、「蜥蜴人(リザードマン)の一連の物語」「セバスの探求」「デミウルゴスの計画」という3つの主要な物語が語られます。この3つの物語のうち、最も魅力的な最後の物語がシーズンの終わりに起こります。前にも書きましたが、これらの一連の物語はそれぞれ別のマイナーなキャラクターを中心にしており、これにより、これらのキャラクターの背景を肉付けし、アインズとナザリックが世界にもたらす脅威に直面したキャラクターたちに新たに動機付けを行おうとしています。

今シーズンは、主にアインズの活躍を期待しながら各話を見ていた私としては、見終わるのに苦労しました。残念なことに、強力な敵もいなければ、勝てるヒーローもいませんでした。シーズン最後の 「大きな」戦闘も、冒険者モモン(アインズの分身)対アインズ自身の戦いだけで終わってしまいました。ちょっと拍子抜けしてしまいました。シーズン1があれだけパワーに溢れていたのだから、もう少しハードルを上げてもいいと思うんですが、すべてが安全に見えてしまったんです。正直言ってこのシリーズの漫画はまだ読んでいないのですが、自分の求めているものが漫画にはあるのかなと漫画の方に期待が高まります。

見た目はシーズン1とまったく同じですが、キャラクターデザインやアニメーション全般が大幅に改善されているのは明らかです。リザードマンたちは、『オーバーロード』の最初のシーンに出てくるリザードマンとは似ても似つかないデザインとなっています。

結局のところ、『オーバーロードII』は、結末に向けて物語を進めるために必要な、単調で辛い仕事だったということです。その結末は、数シーズン後には分かると思われます。シーズン1があんなに素晴らしかったので、それに続くシーズンがこんなに低迷しているのを見るのは、残念でなりません。